Japanische Klassiker mit Furigana
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ふくおうじでん
福翁自伝
福沢 諭吉
Lesen Sie 福翁自伝 (ふくおうじでん) von 福沢 諭吉 (ふくざわゆきち) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 209.912 Zeichen · 402 Bildschirme
江戸に学ぶに非ず教るなり
江戸へ参れば知己朋友は幾人も居て、段々面白くなって来た。
江戸に学ぶに非ず教るなり扨私が江戸に参て鉄砲洲の奥平中屋敷に住て居ると云う中に、藩中の子弟が三人、五人ずつ学びに来るようになり、又他から五、六人も来るものが出来たので、その子弟に教授して居たが、前にも云う通り大阪の書生は修業する為に江戸に行くのではない、行けば教えに行くのだと云う自から自負心があった。私も江戸に来て見た処で、全体江戸の蘭学社会は如何云うものであるか知りたいものだと思て居る中に、或る日島村鼎甫の家に尋ねて行たことがある。勿論緒方門下の医者で、江戸に来て蘭書の飜訳などして居た。私も甚だ能く知て居るので、尋ねて参れば何時も学問の話ばかりで、その時に主人は生理書の飜訳最中、その原書を持出して云うには、この文の一節が如何しても分らないと云う。夫れから私が之を見た所が、成程解し悪い所だ。依て主人に向て、是れは外の朋友にも相談して見たかと云えば、イヤもう親友誰々四、五人にも相談をして見たが如何しても分らぬと云うから、面白い、ソレじゃ僕が之を解して見せようと云て、本当に見た所が中々六かしい。