Japanische Klassiker mit Furigana
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ふくおうじでん
福翁自伝
福沢 諭吉
Lesen Sie 福翁自伝 (ふくおうじでん) von 福沢 諭吉 (ふくざわゆきち) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 209.912 Zeichen · 402 Bildschirme
ソコで尋常一様の洋学者や通詞など云うような者が漢学者の事を悪く云うのは普通の話で、余り毒にもならぬ。所が私は随分漢書を読で居る。読で居ながら知らない風をして毒々敷い事を言うから憎まれずには居られない。他人に対しては真実素人のような風をして居るけれども、漢学者の使う故事などは大抵知て居る、と云うのは前にも申した通り、少年の時から六かしい経史をやかましい先生に授けられて本当に勉強しました。左国史漢は勿論、詩経、書経のような経義でも、又は老子荘子のような妙な面白いものでも、先生の講義を聞き又自分に研究しました。是れは豊前中津の大儒白石先生の賜である。どの経史の義を知て、知らぬ風をして折々漢学の急処のような所を押えて、話にも書たものにも無遠慮に攻撃するから、是れぞ所謂獅子身中の虫で、漢学の為めには私は実に悪い外道である。斯くまでに私が漢学を敵にしたのは、今の開国の時節に、陳く腐れた漢説が後進少年生の脳中に蟠まっては、迚も西洋の文明は国に入ることが出来ないと飽くまでも信じて疑わず、如何にもして彼等を救出して我が信ずる所に導かんと、有らん限りの力を尽し、私の真面目を申せば、日本国中の漢学者は皆来い、乃公が一人で相手になろうと云うような決心であった。