Japanische Klassiker mit Furigana
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ふくおうじでん
福翁自伝
福沢 諭吉
Lesen Sie 福翁自伝 (ふくおうじでん) von 福沢 諭吉 (ふくざわゆきち) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 209.912 Zeichen · 402 Bildschirme
旧藩の平穏は自から原因あり
その人心を新にして国を文明にしようとならば、何は兎もあれ、試みに中央政所を潰すより外に妙策はなかろう。之を潰して果して日本の王政維新のように旨く参るか参らぬか、屹と請合は難けれども、一国独立の為めとあれば試みにも政府を倒すに会釈はあるまい、国の政府か、政府の国か、このくらいの事は支那人にも分る筈と思う。
旧藩の平穏は自から原因あり私の経済話から段々枝がさいて長くなりましたが、序ながら中津藩の事に就て、モ少し云う事があります。前に申す通り私は勤王佐幕など云う天下の政治論に少しも関係しないのみならず、奥平藩の藩政にまでも至極淡泊にあったと云うその為めに、茲に随分心に快いことがある、と云うのはあの王政維新の改革が行われたときに、諸藩の事情を察するに、勤王佐幕の議論が盛で、動もすれば旧大臣等に腹を切らせるとか、大英断を以て藩政改革とか云う為めに、一藩中に争論が起り、党派が分れて血を流すと云うようなことは、何れの藩も十中八、九、皆ソレであったその時に、若し私に政治上の功名心があって、藩に行て佐幕とか勤王とか何か云出せば、必ず一騒動を起すに違いない。所が私は黙て居て一寸も発言せず、人が噂をすれば、爾う喧しく云わんでも宜い、棄てゝ置きなさいと云うように、極淡泊にして居たから、中津の藩中が誠に静で、人殺しも何もなかったの