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Japanische Klassiker mit Furigana

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ふくおうじでん

福翁自伝

福沢 諭吉

Lesen Sie 福翁自伝 (ふくおうじでん) von 福沢 諭吉 (ふくざわゆきち) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 209.912 Zeichen · 402 Bildschirme

Aozora Bunko

青天白日に徳利

平生万事至極殺風景で、衣服住居などに一切頓着せず、如何いう家に居てもドンナ着物を着ても何とも思わぬ。着物の上着か下着かソレモ構わぬ。況して流行の縞模様など考えて見たこともない程の不風流なれども、何か私に得意があるかと云えば、刀剣の拵えとなれば、是れは善く出来たとか、小道具の作柄釣合が如何とか云う考はある。是れは田舎ながら手に少し覚えのある芸から自然に養うた意匠でしょう。

青天白日に徳利夫れから私が世間に無頓着と云うことは少年から持て生れた性質、周囲の事情に一寸とも感じない。藩の小士族などは酒、油、醤油などを買うときは、自分自から町に使に行かなければならぬ。所がその頃の士族一般の風として、頬冠をして宵出掛て行く。私は頬冠は大嫌いだ。生れてからしたことはない。物を買うに何だ、銭を遣て買うに少しも構うことはないと云う気で、顔も頭も丸出しで、士族だから大小は挟すが、徳利を提て、夜は扨置き白昼公然、町の店に行く。銭は家の銭だ、盗んだ銭じゃないぞと云うような気位で、却て藩中者の頬冠をして見栄をするのを可笑しく思たのは少年の血気、自分独り自惚て居たのでしょう。ソレカラ又家に客を招く時に、大根や牛蒡を煮て喫せると云うことに就て、必要があるから母の指図に従て働て居た。