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Japanische Klassiker mit Furigana

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ふくおうじでん

福翁自伝

福沢 諭吉

Lesen Sie 福翁自伝 (ふくおうじでん) von 福沢 諭吉 (ふくざわゆきち) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 209.912 Zeichen · 402 Bildschirme

Aozora Bunko

一片の論説能く天下の人心を動かす

ソレもいよ/\官途に気がないとならば田舎にでも引込んで仕舞えば宜いに、都会の真中に居て然かも多くの人に交際して、口も達者に筆もまめに、洒蛙々々と饒舌たり書たりするから、世間の目に触れ易く、随て人に不審を懐かせるのも自然の勢である。

一片の論説能く天下の人心を動かす之を第一として、モ一つ本当の事を云うと、私の言論を以て政治社会に多少の影響を及ぼしたこともありましょう。例えば是れまで頓と人の知らぬ事で面白い話がある。明治十年、西南の戦争も片付て後、世の中は静になって、人間が却て無事に苦しむと云うとき、私が不図思付て、是れは国会論を論じたら天下に応ずる者もあろう、随分面白かろうと思て、ソレからその論説を起草して、マダその時には時事新報と云うものはなかったから、報知新聞の主筆藤田茂吉、箕浦勝人にその草稿を見せて、「この論説は新聞の社説として出されるなら出して見なさい、屹と世間の人が悦ぶに違いない。但しこの草稿のまゝに印刷すると、文章の癖が見えて福澤の筆と云うことが分るから、文章の趣意は無論、字句までも原稿の通りにして、唯意味のない妨げにならぬ処をお前達の思う通りに直して、試みに出して御覧。