Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(四)城の絵図面
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(四)城の絵図面 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 139.179 Zeichen · 280 Bildschirme
「変でしょう、親分、――勘六ほどの悪党が、人を殺した現場に、ノッソリ血だらけな匕首を持って立っているはずはないじゃありませんか」
ガラッ八にもこれくらいの眼があったのでした。
「三輪の兄哥にも何か思惑があるんだろう。ところで、お今には浮いた噂はなかったのか」
「大根畑の植木屋の専次というのが心安くしていたそうですよ」
「そっとつれて来る工夫はないか」
「そこに居ますよ、お今のお袋と一緒に」
ガラッ八は死骸を跨ぐように、突き当りの長屋へ入って行きました。そこはお今母子の知合いの家で、神田明神様の宵宮の賑わいを抜けて、知合いの家へやって来たお今が、後を跟けて来た曲者に、この路地の奥でやられたのでしょう。
「あっしが専次でございますが――親分さん」
八五郎につれられて来たのは、二十二三の小意気な男でした。長ものを着ているせいか、植木屋という八五郎の触れ込みがなかったら、平次も大店の番頭か何かと間違えたことでしょう。
「専次――というのかい、このお今とはどうして知合いになったんだ」
平次はお今の死骸を月明りの中に指しました。それを眺める専次の表情を、一つも見落すまいとするように。