Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(四)城の絵図面

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(四)城の絵図面 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 139.179 Zeichen · 280 Bildschirme

Aozora Bunko

二

「御父上――道庵様が行方知れずになったのは、いつの事でしょう」

「昨夜、正亥刻(十時)頃」

「それなら大丈夫、蓼白様は行方知れずになってから二十日目、参龍様は一と月目で殺されました。曲者が御府内の名医や本草家をさらって行くのには、何か思いも及ばぬ深い仔細がありましょう。とにかく三日や五日のうちに間違いがある気遣いはありません」

「本当でしょうか」

「それはもうお請合いたします。今度こそはどんな事をしても曲者を嗅ぎ出して、万に一つも、父上様に間違いのあるような事はさせません」

「親分、お願い申します」

綾之助は俯向きました。半分は気休めと知っても、当時岡っ引の名人と言われた銭形平次にそう言われると、ツイ涙が先走って、これ以上は口も利けなかったのです。

二

「親分ッ」

「あッ、八か、どうしたんだ。どこの溝から這い上がって来たんだ」

木戸を押し倒すように、いきなり庭先へ入って来た八五郎の風態は、全く溝から這い上がって来た鼠のようでした。

「親分、口惜しいよ、女と思って油断をすると、いきなり突き飛ばしやがるんだ」

「女に突き飛ばされたのを吹聴したって手柄になるかい。井戸端へ行って水でもかぶって来な、馬鹿野郎」