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Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(四)城の絵図面

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(四)城の絵図面 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 139.179 Zeichen · 280 Bildschirme

Aozora Bunko

九

高張提灯の薄暗い灯の下に、五六十人も押し重なった町内の人達も、あまりの苛酷な情景に眼を反けて、非難の囁きを波打たせます。

「さア、言え、言う気があったら、首を三つ縦に振れ、そうしたら、猿轡を外してやる、大事の品をどこに隠した」

平次の竹刀は続けざまに娘の背に鳴りましたが、娘は身もだえして苦しみながら、どうしても在処を言おうとはしません。

「この上は殿様、この娘を五分試し一寸試しに斬ってやって下さい。そうでもしなければ口を開くような女じゃございません」

「よし」

赤井左門は庭下駄を突っかけて降り立ちました。右手には新身の一刀、灯を受けて焼き金のごとく凄まじく光ります。

九

「待った」

見物の中から飛出した男。

ガラッ八と仲間を突き飛ばして、娘の前に大手を拡げて立ちはだかりました。

「何者?」

赤井左門の叱咤をまともに受けて、

「世間で言う怪盗風太郎とは俺の事だ」

臆れた色もなく言ってのけて、赤井左門と銭形の平次を屹と見据えました。年の頃四十五六、小作りで少し華奢な身体ですが、妙に抜け目のない身のこなし、商人風とも遊び人風ともつかぬ身装のうちにも、何かしら一脈の怪奇さがあります。