Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(四)城の絵図面
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(四)城の絵図面 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 139.179 Zeichen · 280 Bildschirme
友次郎が引立てて来たのを、一と責め当ってみましたが、証拠は一と通り揃っている癖に、どうも手触りが違います。
「綱吉を殺したのは手前だろう。真っ直ぐに申上げて、お上のお慈悲を願いな」
そう言う新三郎を見上げた、縄付きの顔には、ただあまりに不意の出来事に対する、驚きの外には何の表情もありません。
「旦那、あっしは何にも存じません」
「昨夜はどこに居た。宵からの事を詳しく言ってみるがよい。嘘を言ってもすぐ尻が割れるぞ」
「嘘も偽りもありません。仲間の参会で、金杉橋の『喜の字』で飲んで、遅くなってから、ブラブラ戻りました」
「刻限は?」
「子刻(十二時)近いと思いました」
「三島町の学寮の角を通ったか」
「ヘエ――、通りました」
「道順が違いはしないか」
「実は神明前のお常の茶屋を、ほんのちょいと覗いて、あれから学寮の角を宇田川町へ出て露月町の家へ帰りました」
「どうしてお常の茶屋へ入らなかったんだ。たいそう遠慮深いじゃないか」
「ヘエ――、中では綱吉が酔払って、お常にからかってるようでしたから、顔を出しちゃ悪いと思いまして」
「そうじゃあるまい。お常と綱吉が巫山戯ているのを見て、腹立ち紛れに、学寮の角で綱吉を待伏せて殺したろう――」