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Japanische Klassiker mit Furigana

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ふくおうじでん

福翁自伝

福沢 諭吉

Lesen Sie 福翁自伝 (ふくおうじでん) von 福沢 諭吉 (ふくざわゆきち) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 209.912 Zeichen · 402 Bildschirme

Aozora Bunko

能く世間にある事で、イヤどうも藩政を改革して洋学を盛にするが宜いとか、兵制を改革するが宜いとか云うことは書生の能く遣ることだ、けれども私に限り只の一度も云出したことがない。ソレと同時に自分の立身出世を藩に向て求めたことがない。ドウ云うように身分を取立てゝ貰いたい、ドウ云うようにして禄を増して貰いたいと云うような事は、陰にも陽にもどんな事があっても藩の長老に内願などしたことがない。ソコで江戸に参てからも、本藩の様子を見れば種々な事を試みて居る。兵制で申せば西洋流の操練を採用したことがある。けれども私はソレを宜いと云て誉めもしなければ悪いと云て止めたこともなし、又或は大に漢学を盛にすると云て頻りに学校の改革などを企てたこともある。或は兵制は甲州流が宜いと云て法螺の貝を吹て藩中で調練をしたこともある。ソレも私は只目前に見て居るばかりで、善いとも悪いとも一寸とも云たことがない。或時に家老の隠居があって、大層政治論の好きな人で、私が家老の家に行たらば、その隠居が、ドウも公武の間が甚だ穏かでない、全体どうも近衛様が爾うも有りそうもない事だとか、或は江戸の御老中が詰らないとか云うような慷慨談を頻りに云て居る。