Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(四)城の絵図面
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(四)城の絵図面 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 139.179 Zeichen · 280 Bildschirme
その後から相模屋の敷居を跨いだガラッ八は、厭も応もなく、それと顔を合せてしまったのです。
「小網町の親分、――これはあっしのせいだ、勘弁しておくんなさい」
「じゃ、銭形親分のところの、八五郎兄哥か。たいそう鼻が良いようだが――」
仙太は苦り切ります。
「ツイ日本橋に用事があって来ると、そこで与母吉さんに逢ってネ、――なアに、前から少しばかり知っているんだ、――たいそう顔色が悪いから、どうしたのかと訊くと、こうこう……」
八五郎もなかなかうまい事を言うようになりました。
「うまく言うぜ――まアいい。どうせ銭形の兄哥にも来て貰おうかと思っているところだ。差し当り一の子分の八五郎兄哥の見込みを聴かして貰おうじゃないか、近頃は大した評判だぜ」
仙太は日本橋界隈を縄張にしておりますが、向う息の荒いわりには気の良い男で、平次の腕には、及びも付かぬことをよく知っていたのです。
「それほどでもないが」
ガラッ八は長い顎を撫でます。
店には二三人の番頭がおりますが、それは昨夜の事件とは関係のない者ばかり、宵の行先は仙太の手で調べて、一人残らず解っておりますが、さすがに恐ろしい事件の圧迫感で、青白く緊張した顔を見合せて、言葉少なに慎んでおります。