후리가나로 읽는 일본 고전
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さんごくし
三国志(三)
吉川 英治
吉川 英治의 三国志(三)(さんごくし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 312,452자 · 628화면
「いやいや、往年長安の大乱に、朕が逆境に浮沈していた頃から卿のつくしてくれた大功は片時も忘れてはいない。何を以て、その功にむくいてよいか」
帝は、そう宣いながら、みずから上の御衣を脱いで、玉帯をそれに添え、御手ずから董承に下賜された。
董承は、あまりの冥加に、ややしばし感泣していた。そして拝受した御衣玉帯の二品をたずさえ、間もなく宮中から退出した。
すると、早くも。
この日、帝と董承の行動は、もう曹操の耳に知れていた。誰か密報した者があったにちがいない。曹操は聞くと、
「さては? ……」と、針のような細い目を々と一方に向けて、猜疑の唇を噛んでいた。
思いあたる何ものかがあったとみえる。曹操はにわかに車や供揃えを命じ、あわただしく宮門へ向って参内して来た。
禁衛の門へかかると、
「帝には、今日、どこの台閣においで遊ばすか」
と、家臣をして、衛府の吏に問わせた。
「ただ今、大廟に詣でられて、功臣閣へおのぼりになっておられます」
と、聞くと、曹操は、さてこそといわぬばかりな面持で、宮門の外に車を捨て、足の運びも忙しげに、禁中へ進んで行った。
――と。折も折。