후리가나로 읽는 일본 고전
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さんごくし
三国志(三)
吉川 英治
吉川 英治의 三国志(三)(さんごくし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 312,452자 · 628화면
五
としたものであると、明瞭に云い開きを立てた。
「それならばなぜ、予が向けた兵に、反抗したか」と、曹操が詰問すると、
「――されば、身の罪を弁疏するのは、身ひとつを守る私事です。そんな一身の安危になど気をとられていたら、敵の張繍に対する備えはどうなりますか。仲間の誤解などは後から解けばよいと思ったからです」
と、于禁は明晰に答えた。
五
曹操はその間、じっと于禁の面を正視していたが、于禁の明快な申し立てを聞き終ると、
「いや、よく分った。予が君に抱いていた疑いは一掃した」
と、于禁へ手をさしのべ、力をこめて云った。
「よく君は、公私を分別して、混乱に惑わず、自己一身の誹謗を度外視して、味方の防塁を守り、しかも敵の急迫を退けてくれた。――真に、君のごとき者こそ、名将というのだろう」
と、口を極めて賞讃し、特にその功として、益寿亭侯に封じ、当座の賞としては、黄金の器物一副をさずけた。
また。
于禁を誹って訴えた青州の兵はそれぞれ処罰し、その主将たる夏侯惇には、
「部下の取締り不行届きである」との理由で、譴責を加えた。
曹操は今度の遠征で、人間的な半面では、大きな失敗を喫したが、一たん三軍の総帥に立ち返って、武人たるの本領に復せば、このように賞罰明らかで、いやしくも軍紀の振粛をわすれなかった。