일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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しぶえちゅうさい

渋江抽斎

森 鴎外

森 鴎外의 渋江抽斎(しぶえちゅうさい)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 166,525자 · 334화면

아오조라 문고

巻二十二である。

正親町天皇の時、従五位上岡本保晃というものがあった。保晃は半井瑞策に『医心方』一巻を借りて写した。そして何故か原本を半井氏に返すに及ばずして歿した。保晃は由顕の曾祖父である。

由顕の言う所はこうである。『医心方』は徳川家光が半井瑞策に授けた書である。保晃は江戸において瑞策に師事した。瑞策の女が産後に病んで死に瀕した。保晃が薬を投じて救った。瑞策がこれに報いんがために、『医心方』一巻を贈ったというのである。

『医心方』を瑞策に授けたのは、家光ではない。瑞策は京都にいた人で、江戸に下ったことはあるまい。瑞策が報恩のために物を贈ろうとしたにしても、よもや帝室から賜った『医心方』三十巻の中から、一巻を割いて贈りはしなかっただろう。凡そこれらの事は、前人が皆かつてこれを論弁している。

既にして岡本氏の家衰えて、畑成文に託してこの巻を沽ろうとした。成文は錦小路中務権少輔頼易に勧めて元本を買わしめ、副本はこれを己が家に留めた。錦小路は京都における丹波氏の裔である。

岡本氏の『医心方』一巻は、此の如くにして伝わっていた。そして校刻の時に至って対照の用に供せられたようである。