후리가나로 읽는 일본 고전
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しぶえちゅうさい
渋江抽斎
森 鴎外의 渋江抽斎(しぶえちゅうさい)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 166,525자 · 334화면
その八十
畳一枚の価は二十四文であった。庭に定所、抽斎父子の遺愛の木たる柳がある。神田の火に逢って、幹の二大枝に岐れているその一つが枯れている。神田から台所町へ、台所町から亀沢町へ徙されて、幸に凋れなかった木である。また山内豊覚が遺言して五百に贈った石燈籠がある。五百も成善も、これらの物を棄てて去るに忍びなかったが、さればとて木石を百八十二里の遠きに致さんことは、王侯富豪も難んずる所である。ましてや一身の安きをだに期しがたい乱世の旅である。母子はこれを奈何ともすることが出来なかった。
食客は江戸若くはその界隈に寄るべき親族を求めて去った。奴婢は、弘前に随い行くべき若党二人を除く外、悉く暇を取った。こういう時に、年老いたる男女の往いて投ずべき家のないものは、愍むべきである。山内氏から来た牧は二年前に死んだが、跡にまだ妙了尼がいた。
妙了尼の親戚は江戸に多かったが、この時になって誰一人引き取ろうというものがなかった。五百は一時当惑した。
その八十
渋江氏が本所亀沢町の家を立ち退こうとして、最も処置に因んだのは妙了尼の身の上であった。この老尼は天明元年に生れて、已に八十八歳になっている。