轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

しんちょうき

新潮記

山本 周五郎

「北海道新聞」1943(昭和18)年6月12日~12月20日

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 155,541 字 · 305 页

青空文庫

甲冑

一

参覲のいとまで帰国している藩主松平頼胤が、微行のかたちでおとずれる日だった。

午前十時頃になって、なんの前触れもなく城から目付役が出張して来た。亀阜荘の周囲から道筋の辻々へ、警護の人数が配られた。亀阜荘の家扶がおどろいてその理由を詰った。

――今日は御兄弟おこころやすく御対面とのことで、御微行の式と承っており、そのために当方でもその心得で支度をした、それなのに今になって、この厳しい警護はどういうわけであるか。

――自分は御老職がたの申付けどおりにしたので、仔細はなにも知らぬ。

目付役はそう答えた。家扶は重ねて、

――御兄弟のあいだに、とかく聞き苦しい風説のたえぬ折から、このような事をされるとますます世上の疑惑をまねくもとである、早速その筋と相談して警護を解かれるよう、いずれにしても亀阜荘の周囲に人数を配ることはおことわり申す。

――ではその旨を相談してみましょう。

そうは云ったが、目付役ははじめから承知とみえ、改めて老職に相談するようすもなく、また亀阜荘まわりの人数も解かなかった。それでちょっと不穏な空気がながれたが、左近頼該が耳にとめて、

――さようなことに口を※(「插」