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にっき

日記

宮本 百合子

14 一九二八年(昭和三年)

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 58,758 字 · 118 页

青空文庫

四月十七日

五月一日

それから、ノボミルスキーの家に橇で出かける。医者夫婦、彼の友達夫婦、我等、秋田さんと鳴海さん。九時前まで居て、ノボさんが少しよって賑やかに喋り愉快であった。

〔欄外に〕

この頃、ひどい道だ。雪が朝起きたら積って居た。

○例えばこの晩でも、ノボミルスキーのところで先ず男の子が唄い出し、皆うたい出し、この皆一緒にうたうというような心持実に日本の家庭の楽しみにかけて居る。

四月十七日(火曜)

今日も道はぐちゃぐちゃ

モヤどうかして脚が(左)痛く、顔を洗ってきたらびっこを引いて居る。コムプレス〔湿布〕をして自分一人先生にゆく。

今日、自分の最初のロシア語の小説、ミリオンをよみ終った。78頁の本だ。

五月一日(火曜)

ボックスより切符を貰う。メーデー見物のため。九時半より赤き広場で始るというので、自分朝早く目がさめた。生憎天気わるく、小雨、さむい。Y、合外套で出たが、引かえして冬のにきかえて来る。傘をさして待って居た自分、パンを入れたフクサを忘れたのに心づき、大いそぎで引かえす。イズボッシチクにのってから、Y、キップをあっちの外套に入れて来たのを思い出す等々、さわいで、赤き広場へゆく。