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にっき

日記

宮本 百合子

14 一九二八年(昭和三年)

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 58,758 字 · 118 页

青空文庫

七月十七日

Y、手にまめが出来、※(3分の2、1-7-89)は自分が漕いだ。手に――腕に――力がつく感じわるくなし。力漕。

散歩からかえると、この間、トルストイのところで会った青年来て居る。鳴海、ポズ、五人で話すが、ポズその男に無礼な工合で不快。その男、ソブキノの工場と、Мать〔「母」〕、ポチョムキン、新しき Мой Сынというのを見せて貰れることになった。男去る。ポズ、オベートも食べずに出かける価値はないとか、愚図愚図云い出し、Y、怒る。Y、ポズが金をごまかしたことを思って、怒る。ポズも不快がる。茶をのんで、ポズ鳴海、膨れっ面でかえる。ひとのすることにケチをつけたりするから、Yが又ポズのことを思い出したのだ。が閉口閉口。

〔欄外に〕

オベート後、鳴海とポズ来、Yは中途でかえり、三人で。

七月十七日(火曜)

非常に工合よく運んで、九時五分前の汽車にのることが出来た。ソブキノには十時半前についたが、例の人まだ来て居ず。待って居る。待って居るので、別の男、一人爺さんと一緒に工場を見せて呉れた。

工場を見てから、Мой Сын を見た。そして、支配人という、ひどいアメリカ語を話す男に会って、お世辞を期待されたが大したものではなかった。