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にっき
日記
宮本 百合子
14 一九二八年(昭和三年)
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 58,758 字 · 118 页
十月十八日
栗鼠の小さい皮をはいだので、一寸見はよいが弱そうなり。ただ、どうか買ってやりたい親心。クラースヌイ・マークを一時間も見てから(昇さん一人)ステーションへ来る。Y来るには及ばなささ(送りに)でも(自分)左団次賑やかだと云うから昇さんへは自分もゆく。ゆく、案の定、サダン次の方へは、酒匂さんやその他の連中。昇さんのシャーツキーの方へは、酒匂さん、広岡さんその他一寸顔を出し、「では失礼いたします」と先生を送らず、役者の方へ行く。上役が居るからか、何故「先生が立ちますから失礼」と云えぬか、自分フユカイになった。
十月十八日(木曜)
冬になりかけのモスク※(濁点付き片仮名ワ、1-7-82)、自分屡※(二の字点、1-2-22)、父とアメリカへ行った途中の初冬の感じを思い出す。
丁度十一時頃、ワシントンへ行ったり、フィラデルフィアへ行ったり、あの頃のシンと寒くて、然し雪はなく木の葉の散って居る感じと似て居る、或は、行きがけのシカゴ公園の感じなど。
野崎さんの居たクワルチーラへ行って、借りられるかどうかきく。Y一人にはまあ辛棒出来るだろう(ニキートスキエ・ボロータの先の時計を門柱の上につけた構の内)即答せず。