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にっき

日記

宮本 百合子

14 一九二八年(昭和三年)

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 58,758 字 · 118 页

青空文庫

九月三日

九月五日

九月六日

夜九時頃かえった。

大して奇なきところ、だが昔フォンタン全部が出て居たとき、正面階段から船つき場まで小さい運河を見とおしたところ、フランス風印象あり。

〔欄外に〕

○フォンタン、それをかこんだ樅の梢、その前を黒く動く人かげ、瀟洒なり。

九月三日(月曜)

ゴスイズダート行、本を貰い、買う。

スミルノワのところへ行く、五つと幾月かの女の子、音楽と踊をやって居る。

母と娘、夫にわかれた母、子供と二人くっついて変に淋しそうに、ぐざっと暮して居る。子供のお守だけさせられるみたいでY退屈この上なき顔色、自分それを見て随分居心地わるし。

○ニェ※(濁点付き片仮名ワ、1-7-82)の夕焼、美し、非常に美し。

九月五日(水曜)

ゴリキーに会った。朝十時四十分。

『伸子』と網野さんに貰った大仏前燈籠の写真と増長天の写真とをおくった。

増長天の方が大分気にいり

チョールト・ワジミ!〔畜生!〕エイ・ヴォーグ〔神かけて〕

といってよろこんだ。

○日本の根付を二百も持って居た由、ニッケニッケといった。

スキヤキの会

九月六日(木曜)

スモーリヌイに行って、レーニンの室と、フトロエ・ザセダーニエ〔第二回ソビエト大会〕のあった大集会室とを見た。