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にっき
日記
宮本 百合子
14 一九二八年(昭和三年)
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 58,758 字 · 118 页
一月三日
一月四日
一月三日(火曜)
朝、В・О・К・С〔全ソ対外文化連絡協会〕に行き、レーニングラッドゆきのことを話した。可否論相半す。
二時にニキーチナ夫人のところへ行って、それから写真屋へゆき、いろいろの写真をとった。十四日にスボートニックで日本文学の夕をする由。
七時半から、後藤子爵の歓迎を意味する会がВОКС中心で行わる。ルナチャルスキー、カーメネワ夫人、カラハン、前田多門、大使など。後藤、この連中の中に座って居ると、一番単純に見えた。お座なり的の演説があってから、コンサート。
ゲラシモフ(プロレタリアートの詩人)ニキーチナ夫人のところで会う。この人もヤコブレフも、大きな、切り出した岩石のようで、同時に暖いところがあって、まことに心持よい人達だ。所謂日本のプロレタリアートの作家のように貧弱な肩ばかりいやにそびやかして居ず。
一月四日(水曜)
麗らかな朝。この頃モスコーには、チェホフの所謂冬が居座り、毎日よい天気だ。
部屋で食事をした。チーズ、茶。
勉強していると、ガウズネル、秋田さん鳴海氏と来。いろいろ話しをし愉快であった。彼には、日本座敷の簡潔な美を理解する力があるらしい。