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にっき

日記

宮本 百合子

14 一九二八年(昭和三年)

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 58,758 字 · 118 页

青空文庫

三月三十一日

四月一日

〔欄外に〕

Y、南京虫を二匹つかまえ殺し紙の上に並べた。

三月三十一日(土曜)

ニキーチナさんがなおってはじめてのスボート〔土曜集会〕であった。

ゴルキーの夕べ。

ベゲテリアンからかえりに廻ったら、彼女久しぶりに起きて、テーブルで、夜のためのキリ貼りの最中であった。少し手伝ってかえる。Y、胃の工合がわるいと云ったり、昨夜眠らなかったりでキゲンわるく、一時間おくれてスボートに行った。女の人も数人来て居たが余りいい心持の人居ず、ニキーチナさんだけ可愛くたっぷりしてよかった。

大使館で手紙をとったら、思いがけず、大瀧叔母の死、片上伸氏の死を知る。おどろいた。いずれも思いがけぬ人々。そしていずれも僅か病んで死んで居る。大瀧の叔母上は肺炎、片上さんは脳の障害。

〔欄外に〕

『婦人公論』を送ってくれた。うれしかったが、中を見てがっかり。こんな雑誌をよむと頭が悪くなる――その程度に記事が散漫だ。その上『女性』そっくり。『女性』つぶれたのではないか、あったらいくら何でもこのように『女性』まるままのことはしまいが。改造から 1000 送って来た。

四月一日(日曜)

朝窓から外を見ると、赤い帽子の兵隊、三百人以上長い列になって行った。