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にっき

日記

宮本 百合子

14 一九二八年(昭和三年)

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 58,758 字 · 118 页

青空文庫

【補遺】

二月五日

家ではすることがないから勉強に向ったら興にのり、三時すぎまでかかった。Yのところへ四時十分すぎ、おそくなって不平を云われた。

食後、明後日の切符を買いに出かく。アペルシン〔みかん類〕を買う。九時すぎ部屋にかえる。眠気さして体が軟い軟い。

芝居のこと、やっぱりただ目で見ただけでは駄目だ。少しはリテラチューア〔文献〕がいる。たとえばワフタンゴフのこともきのうもって来たパンフレットで少しよくわかって、トランドットに同情をもった。

【補遺】

モスクワにて

二月五日(日曜)

夜、シュウェイツァールのカーキ色の男が、部屋に入って来て、孤児のためのМ・Х・А・Тの慈善芝居の切符を当選した人には二枚上げる。これをめくって見てくれと云って面白いものを出した。暦位の大さのボール紙に、裏に封筒入りの切符二枚ついて居る。表は

手描きの切符の絵

ココにも皆数字が伏せてあって、紙をはがすと下から上図のような数字が出て、出た丈払う。若しかしたら、然し切符が二枚当るかもしれず、一人当りの額は小さい。一寸面白く、ただ箱を廻すよりよし。

○食堂に居る若い男に切符は当ったそうだ。

〔一九二九年のノートに〕