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にっき

日記

宮本 百合子

14 一九二八年(昭和三年)

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 58,758 字 · 118 页

青空文庫

一月五日

四時すぎに去る。丁度夕陽が赤く、美しい硝子の氷のとけたところから見えた。

М・Х・А・Т〔モスクワ芸術座〕にドネェ・トロビーニフの切符を買いに行ったが売り切れ。十日のを買ってかえった。

後、二人で出かけ、昨夕食事した家で食事をし、モストルグで、ウージン〔夕食〕の仕度をしてかえった。夜、モヤ私のために、ベラ・イムベルのエボージボートヌイを読んでくれ、ニキーチナ夫人の本から、ヤコブレフ、ゲラシモフの伝を読んでくれた。ゲラシモフは全生活を革命的生活にすごして来たが、ヤコブレフは農民出のインテリゲンチャで苦しみがあるらしい。

〔欄外に〕

夜、寒さきびし。月が美しい高いところにのぼって、モスクワ市を見下して見たかった。

一月五日(木曜)寒

十二時半までに子供のための劇場へでかける。橇にのって、大急ぎ、大急ぎ。

非常に愉快で、日本にこのような劇場のないことが残念であった。キノアルス、二十五日に見た「二日」をまだやって居る。十日以上。受けると見える。

夜メーエルホリドに、リチ・キタイを見る。これは只見るようというので、台本を買ったところ、タイプライティングのものだのに三留何哥か。