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にっき

日記

宮本 百合子

07 一九二一年(大正十年)

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 61,953 字 · 124 页

青空文庫

十一月二十四日

十一月二十五日

を書く。(家)終り、(隣人)。

夕方六時頃、岩波茂雄氏来訪。「ペルシア文学史考」出版のことに定る。非常によろこばし。

彼の始めての仕事がまとまると云うこと。

又自分の愛するものを、その者の仕事を、正当に理解された悦ばしさ。自分は二重にうれしいのだと思う。

十一月二十四日(木曜)

朝床の中から寒さを感じる。四十幾度とか云う話。

雪もよいの空と云ってもよい程であった。

「南路」、到頭ニューオルレアンスにつく。

考えて見ると、丁度二年前の今頃、ロスアンジェルスに居たのだ。実に変化きわまりないものであったと思う。

夜、A、置炬燵を買って来られる。八畳の隅に作り quite at home を感じる。

「ペルシア文学史考」插画、原文選択のため、二人で十二時過までかかる。楽しい忙しさ。

然し今日は昼間自分の仕事も可なりしたので、ひどく疲労を覚える。

十一月二十五日(金曜)

晴、暖き日。

今朝早く、ひどく寒かったと思ったら、少々風邪の気。

頭の工合悪く、「南路」を休み他に書く。

文芸欄をよむと、いつも They speak too much. と云う心持がする。

作品として偉大なものが書けず、書くだけのアムビションもなくても、それぞれ意見らしいことは云う。