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にっき
日記
宮本 百合子
07 一九二一年(大正十年)
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 61,953 字 · 124 页
四月七日
四月八日
四月九日
四月二十日
五月六日
五月九日
五月十日
自分は彼の親切は疑わない。恐らく愛も、けれども、高い、強い、鞭撻が欠けて居る。その力の無いことを承認する彼の心が淋しい、一生の淋しさか?
一生の淋しさは、誰が選んで持ったのだ?
次第になまぬるく、感激が欠しくなって来るのではないかと云う恐怖が激しく自分の心を貫く。
二人頬をくっつけ合って写した写真を見て、自分は、何とも云ない心持がした。天井を向いて憫笑しようとしたら堪らなく成って泣き出した。
四月七日(木曜)
(宵)(手紙改題)を下書だけする。
四月八日(金曜)
「その海の上には」ヴェルレーヌの詩よりとった題。
四月九日(土曜)
今日野上やえ子氏より公開状に対する感謝や友誼を結ぶことについて懇な手紙を下さった。
あれは、此ほどの好意に価したものか。
自分はひどくよろこび乍ら、畏れ疑うような心持になった。
四月二十日(水曜)
今日、おばあさまと安積に来る
五月六日(金曜)
久米さんの母親が先日来訪
自分がとくに愛嬌よく親切であったのを考えて驚く心持がした。
五月九日(月曜)
国男、徴兵検査にて来る。
五月十日(火曜)
今日国男学課試験、中学卒業したため、なにもしないでよかったのだそうだ。