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にっき

日記

宮本 百合子

07 一九二一年(大正十年)

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 61,953 字 · 124 页

青空文庫

十月二十四日

十月二十五日

十月二十七日

敏子ちゃんに赤いスウェーターを送る。

十月二十四日(月曜)

曇。午前中時々バラバラと雨が降り、午後からははれる。うすら寒く、空は西の方が仄に卵色をし、あとは灰色に見ゆ。

『誠之』の「思い出すかずかず」を終る、十一枚。

小鳥の生活、性格を見ると趣味がある。

べに雀は、子供のような好奇心と、活気と、遊戯的気分を持ち、□ひばりは、やや理智的で、淡白だ。巣を、只ねる場所として居る処、落付いて居る処、あまり雌雄でもいちゃつかない処。じゅうしまつは、全く人間的にドメスティックだ。巣を大切にし、その奥深く女が坐って、卵でもかえすらしくふくれ、弱って居ると、雄鳥は、それを守り、憂鬱に、傍について居る。

十月二十五日(金曜)

『婦人倶楽部』に、「透き徹る秋」を送る。六枚と少々。

杉村楚人冠の「戦に使して」をよみ終る。

新聞記者をする人の文章には、達者なら達者で、一種のハッスリングな心持がある。

真の文人は、新聞記事を書けないのか。

或は真の文人たる素因がスポイルされるのか。

十月二十七日(木曜)

『弘道』十月号に出た、「日本人の理想に吻合しない西洋人の家庭生活」と云うのに対し、読後感を書き始む。