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あかくら
中谷宇吉郎集 第一巻
中谷 宇吉郎
中谷宇吉郎『中谷宇吉郎集 第一巻』。同一底本的分册已合并为一书。收入:赤倉、英国日食班の印象、寒月の「首縊りの力学」その他、球皮事件、「光線の圧力」の話、御殿の生活、雑魚図譜、雑記、霜柱と白粉の話、十二花の雪、スポーツの科学、先生を囲る話、「先生を囲る話」について、続先生を囲る話、寅彦夏話、冬彦夜話、文化史上の寺田寅彦先生、雪の化石1、雪の話、リチャードソン。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 107,056 字 · 223 页
先生を囲る話
この話は大正十二年の暮から昭和三年の春までの四年あまりにわたって、私が先生の下で学生または助手として働いている間に、実験室や御宅の応接間で折にふれて先生から聞いた話を思出すごとに書き留めておいたものを整理したものである。書きかけて見ると何だか少し自分の事もかなり這入りそうで少し面はゆい所もあるが、一方考えてみるとこのような弟子の一人としてみたところの主観も少し混っている話が沢山集ったならば、かえって先生の全貌をみようとする人に良いデータを供給することになるかも知れない。
丁度この時代は先生が胃潰瘍の大患から恢復されて、再び大学へ顔を出し始められて間もない頃から始まり、次で理研入りとなって、さらに地震研究所の専任教授になられ、物理学者として多忙なそして多彩な生活に復帰された時代であり、文芸的にも『冬彦集』や『藪柑子集』の出版があって、先生の随筆に対する態度が決定的に明かにされた時代である。以下断片的に輯録した先生の話の中には、後に随筆として書かれたものもかなりあるが、著しい重複にならざる限り一応書き残しておくことにした。先生が応接間で若い連中を前にして語られていた言葉と、それが後に完全な形となって随筆の中に書かれたものとの比較もまた一部の読者には興味があることと思われるからである。