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あかくら
中谷宇吉郎集 第一巻
中谷 宇吉郎
中谷宇吉郎『中谷宇吉郎集 第一巻』。同一底本的分册已合并为一书。收入:赤倉、英国日食班の印象、寒月の「首縊りの力学」その他、球皮事件、「光線の圧力」の話、御殿の生活、雑魚図譜、雑記、霜柱と白粉の話、十二花の雪、スポーツの科学、先生を囲る話、「先生を囲る話」について、続先生を囲る話、寅彦夏話、冬彦夜話、文化史上の寺田寅彦先生、雪の化石1、雪の話、リチャードソン。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 107,056 字 · 223 页
三二 冬彦の語源
この話も後で先生が随筆に書かれたことがあるかも知れないと思って、矢島氏に問い合せて見たら、随筆には書かれていないが、ノートの中に、中学時代の先生の列伝とだけ一行書かれたものがあった由である。いずれ何かの機会に書かれるつもりだったのが、そのままになったものと思われる。ここで先生の現代のいわゆる整頓した教育制度に対する御意見を聞く機会を逸したことは誠に残念である。
三二 冬彦の語源
先生の筆名、吉村冬彦の語源は、この月報に前に矢島氏が多分こうだろうと考証をされたが、その通りであって、全く同じ意味のことを前に先生から伺ったことがある。
僕の家の先祖は吉村という姓だったので、それに僕が冬生れた男だから、吉村冬彦としたわけさ。だからこの名はペンネームというより、むしろ僕は一つの本名だと思っているのだ。この頃の人は本名で何でもどんどん書くが、僕らの若い頃は、何となく周囲が怖いような気がして、とても寺田寅彦で堂々とあんなものを書くことは出来なかったものだよ。まあこんな道楽のことはどうでも良いとして、実験でも随分気兼ねばかりしてやってきたものだ。僕はしかしあんまり周囲に気を配り過ぎたような気がする。