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あかくら
中谷宇吉郎集 第一巻
中谷 宇吉郎
中谷宇吉郎『中谷宇吉郎集 第一巻』。同一底本的分册已合并为一书。收入:赤倉、英国日食班の印象、寒月の「首縊りの力学」その他、球皮事件、「光線の圧力」の話、御殿の生活、雑魚図譜、雑記、霜柱と白粉の話、十二花の雪、スポーツの科学、先生を囲る話、「先生を囲る話」について、続先生を囲る話、寅彦夏話、冬彦夜話、文化史上の寺田寅彦先生、雪の化石1、雪の話、リチャードソン。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 107,056 字 · 223 页
二
とは大分縁が遠いものになってしまう。仕舞には天ぷらの語源まで出てくる始末で、これには少々閉口した。流石に著者の鈴木牧之も天ぷらが雪と関係の薄いことは認めて、初めてこれを売り出した天竺浪人が越後の藩の者なので「雪にゆかりあるものなれば之を記す」と断り書がしてある。昔の人は随分呑気だったものと感心した。もっとも雪の結晶と天ぷらの語源とを学問の別の区分と考えるのは、現代の西洋風の学問ではと断る必要があるのかも知れない。
この例は少しひど過ぎるが、これ位の覚悟がなくては吾々の祖先の持っていた意識を理解することが出来ない位現在の吾々の物の考え方が変っているのではないかとも考えられる。
二
雪の結晶の良い顕微鏡写真を撮るには、気温が零度以下になっている必要があることは勿論である。あらかじめ顕微鏡をよく冷しておいて、別に濡れないように冷しておいた硝子板に結晶を受けて、普通の顕微鏡写真を撮るようにして写せばよいのである。気温が零下五度以下であると大分楽であるが、零度に近いような時はまごまごしていると肝心の結晶がとけたり、冷しておいた硝子板に一面に霜がついたりしてなかなか厄介になる。