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あかくら

中谷宇吉郎集 第一巻

中谷 宇吉郎

中谷宇吉郎『中谷宇吉郎集 第一巻』。同一底本的分册已合并为一书。收入:赤倉、英国日食班の印象、寒月の「首縊りの力学」その他、球皮事件、「光線の圧力」の話、御殿の生活、雑魚図譜、雑記、霜柱と白粉の話、十二花の雪、スポーツの科学、先生を囲る話、「先生を囲る話」について、続先生を囲る話、寅彦夏話、冬彦夜話、文化史上の寺田寅彦先生、雪の化石1、雪の話、リチャードソン。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 107,056 字 · 223 页

青空文庫

二三 本

「これを皆読んだのだから、なかなか勉強だろう何理由はないよ」といっておられた。この調子だから、単なる奇想を堂々と発表する人があると、「出鱈目」だといって大変御機嫌が悪かった。無理もないことである。

二三 本

本の話が出たことがあった。

本は何といっても大家のものに限る。マクスウェルの電磁気とか、トムソン、テイトの物理教科書とかは、今頃の人にはほとんど読む人がないだろうが、閑があったらぜひ読んで見給え。新しい整った本よりも、あんな本の方がどれだけ役に立つか分らない。書いてある事は旧いし、今から見たら間違っていることもあるだろうが、ただ何となく、あれ位の大家の書いた本には、インスピレーションがあるね。そこが一番大切なんだ。この頃出る色々のものから寄せ集めたような、書いている本人もよく分らぬような人の書いた本にはそれがないのだ。実際そのインスピレーションを得るというのが、本の一番大切な要素なんだ。

僕は大学の卒業前の正月休に、レイレーの音響学を持って修善寺へ行ったことがあるがね。湯にはいってはレイレーを読み、湯にはいってはレイレーを読むという生活は実に楽しかったな。