轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
あかくら
中谷宇吉郎集 第一巻
中谷 宇吉郎
中谷宇吉郎『中谷宇吉郎集 第一巻』。同一底本的分册已合并为一书。收入:赤倉、英国日食班の印象、寒月の「首縊りの力学」その他、球皮事件、「光線の圧力」の話、御殿の生活、雑魚図譜、雑記、霜柱と白粉の話、十二花の雪、スポーツの科学、先生を囲る話、「先生を囲る話」について、続先生を囲る話、寅彦夏話、冬彦夜話、文化史上の寺田寅彦先生、雪の化石1、雪の話、リチャードソン。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 107,056 字 · 223 页
初めの中は先生一人で講義も実験もやっておられたのであるが、段々忙しくなったので、F先生を連れて行って講義だけを担当して貰われ、先生は研究の方に専念されるようになったのだそうである。先生はその当時の仕事がよほど御気に入っていたらしく、随分懐しそうにその頃の思い出話をされたことがあった。
あの頃は面白かったよ。F君が講義を受持ってくれたので、僕は安心して自分の勝手なことばかりしていたんだ。何しろF君の講義というのが振っていてね。「世に物と事とあり、物とは何ぞ、例えば幽霊は物なりや否や」という調子なんだからね。おそらく物理の講義の中に幽霊が出てくるなんていうのはF君だけ位のものだろう。
F君は学生時代はおとなしい若い学生で、あんなに偉くなろうとは思っていなかった。しかし一緒に水産講習所へ通っていた時の電車の中の話は面白かった。エントロピーが増す一方だというのは可笑しい、仏教の御経の中に何とかいう文句があるが、あれはエントロピーが減ることを意味しているなどという話なんだ。どうも少し変っていると思っていたが、到頭ノルウェーで出したあの有名な渦の論文の中の根本概念はやはりそこにあったのだ。