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あかくら
中谷宇吉郎集 第一巻
中谷 宇吉郎
中谷宇吉郎『中谷宇吉郎集 第一巻』。同一底本的分册已合并为一书。收入:赤倉、英国日食班の印象、寒月の「首縊りの力学」その他、球皮事件、「光線の圧力」の話、御殿の生活、雑魚図譜、雑記、霜柱と白粉の話、十二花の雪、スポーツの科学、先生を囲る話、「先生を囲る話」について、続先生を囲る話、寅彦夏話、冬彦夜話、文化史上の寺田寅彦先生、雪の化石1、雪の話、リチャードソン。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 107,056 字 · 223 页
漕いだ時の勢力が全部その不連続面で定常波を作ることに費されてしまうので、舟はちっとも進まないというようなことが起るのだ。確かそんな例がナンセンの航海記にもあったようだし、ノルウェーかどこかの物理学者でその実験をした人もあったよ。だから海坊主の出る場所は大抵河口に近い所になっている。もっとも海坊主にも色々種類はあるだろうがね。
人魂なんか化物の中じゃ一番普通なものだよ。あれなんかはいくらでも説明の出来るものだ。確か、古い Phil. Mag.(物理の専門雑誌)に On Ignis fatuus という題の論文があるはずだが。Ignis fatuus というのは人魂のことだよ。誰か探して読んで見給え。
それで早速図書室へ行って探してみたら、果して見付かった。読んでみたら、その著者が人魂に遭ったので、ステッキの先をその中に突っ込んでしばらくして抜いて、先の金具を握ってみたら少し暖かかったとかいう話なのである。
二、三日して先生が見えた時に、その話をして、要するにそれだけのことで案外つまらなかったといったら、大変叱られた。
それがつまらないと思うのか、非常に重要な論文じゃないか。