轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
あかくら
中谷宇吉郎集 第一巻
中谷 宇吉郎
中谷宇吉郎『中谷宇吉郎集 第一巻』。同一底本的分册已合并为一书。收入:赤倉、英国日食班の印象、寒月の「首縊りの力学」その他、球皮事件、「光線の圧力」の話、御殿の生活、雑魚図譜、雑記、霜柱と白粉の話、十二花の雪、スポーツの科学、先生を囲る話、「先生を囲る話」について、続先生を囲る話、寅彦夏話、冬彦夜話、文化史上の寺田寅彦先生、雪の化石1、雪の話、リチャードソン。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 107,056 字 · 223 页
と寺田先生は苦笑しながら話されたのである。実際のところ、この中へ弾丸を打ち込まれた瞬間、両側の硝子は漱石先生の手記にある如く、木葉微塵に爆発してしまって危く怪我をされるところだったそうである。全くの素人がちょっと考えれば鉄砲弾は木壁を貫くだけで、横側の硝子板には影響がないようであるが、流体はある一部へ加えられた圧力を四方八方へそのまま伝えるという流体力学の原理があって、硝子の破れるのは当然なのである。しかし寺田先生や大河内博士が「遣ってみなければなかなか分らない」といわれるのにはもっと深い意味があったのであろうと推察される。例えば流体の圧力伝播のいわゆるパスカルの原理なるものが、鉄砲弾のような速い衝撃に対してもそのまま当嵌まるかどうか、もっと広くいって非常に速い衝撃に対する流体の性質いかんという問題になると、結局遣って見なければちょっとには分らないのである。漱石先生がこの話に興味を持たれて挿画まで入れて手記してあったのには実は少々驚いたのである。物理学を専門としている人の中で、この話を聞いて「はああパスカルの原理というのがありますからね」といってその話全体をすっかり忘れてしまうような人が全然ないとはいえないのである。