轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
あかくら
中谷宇吉郎集 第一巻
中谷 宇吉郎
中谷宇吉郎『中谷宇吉郎集 第一巻』。同一底本的分册已合并为一书。收入:赤倉、英国日食班の印象、寒月の「首縊りの力学」その他、球皮事件、「光線の圧力」の話、御殿の生活、雑魚図譜、雑記、霜柱と白粉の話、十二花の雪、スポーツの科学、先生を囲る話、「先生を囲る話」について、続先生を囲る話、寅彦夏話、冬彦夜話、文化史上の寺田寅彦先生、雪の化石1、雪の話、リチャードソン。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 107,056 字 · 223 页
実際問題としては、なかなか漁獲の調節などということは出来ないものだそうである。獲れるだけ沢山獲って、値段を下げたり腐らしたりして、いつでも収支の最後の所では、散々苦労して必要以上の労力を費した揚句、手一杯の経営をして行くのが人間の仕事であるらしい。もっともそれは経済的な事業に限らず精神的とされている仕事にでも同じようなことがいえそうである。北海道では烏賊が沢山獲れる時期があるが、烏賊の値段というものは、烏賊の本質で決まるものではなくてその日の天候で決まるものであるという話を聞いて驚いたことがある。似たようなことはどの魚にでもあるのであるが、烏賊は特に腐敗しやすいので著しいのである。天気が良くて鯣に出来る日に比較すると、雨の日の烏賊は値段が十分の一位に下ってしまうそうである。先年北海道の水産の学校へ物理の教授になって行ったI理学士が、この問題に手を付けてみたいといってきたことがあった。こういう問題の物理的研究というとよく誤解されることがある。何か巧い方法を見付けて手品のように烏賊を鯣にする仕掛けを考えてでもいるようにとられるか、あるいは結局役には立たないがそんなことをいい立てて研究費でもとるのだろうという風に解釈されがちである。