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ふたばていよだん

新編 思い出す人々

内田 魯庵

内田魯庵『新編 思い出す人々』。同一底本的分册已合并为一书。收入:二葉亭余談、淡島椿岳、鴎外博士の追憶、硯友社の勃興と道程、最後の大杉、斎藤緑雨、三十年前の島田沼南、美妙斎美妙、二葉亭四迷、二葉亭四迷の一生、二葉亭追録、明治の文学の開拓者、四十年前、露伴の出世咄。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 215,401 字 · 427 页

青空文庫

その晩はドンナ話をしたか忘れてしまったが、十時頃まで話し込んだ。学生風なのはその頃マダ在学中の三木竹二で、兄弟して款待されたが、三木君は余り口を開かなかった。

鴎外はドチラかというとクロース・ハアテッドで、或る限界まで行くとそれから先きは厳として人を容れないという風があった。が、官僚気質の極めて偏屈な人で、容易に人を近づけないで門前払いを喰わすを何とも思わないように噂する人があるが、それは鴎外の一面しか知らない説で、極めてオオプンな、誰に対しても城府を撤して奥底もなく打解ける半面をも持っていたのは私の初対面でも解る。若い人が常に眷いて集まったので推しても、一部に噂されるような偏屈な狭隘な人でなかったのは明白である。

だが、極めて神経質で、学徳をも人格をも累するに足らない些事でも決して看過しなかった。十数年以往文壇と遠ざかってからは較や無関心になったが、『しがらみ草紙』や『めざまし草』で盛んに弁難論争した頃は、六号活字の一行二行の道聴塗説をさえも決して看過しないで堂々と論駁もするし弁明もした。

それにつき鴎外の性格の一面を窺うに足る一挿話がある。