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ふたばていよだん
新編 思い出す人々
内田 魯庵
内田魯庵『新編 思い出す人々』。同一底本的分册已合并为一书。收入:二葉亭余談、淡島椿岳、鴎外博士の追憶、硯友社の勃興と道程、最後の大杉、斎藤緑雨、三十年前の島田沼南、美妙斎美妙、二葉亭四迷、二葉亭四迷の一生、二葉亭追録、明治の文学の開拓者、四十年前、露伴の出世咄。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 215,401 字 · 427 页
『帝諡考』の如き立派な大著を貢献されたのは鴎外の偉大な業績の一つである。考証家の極めて少ない、また考証の極めて幼稚な日本の学界は鴎外の巨腕に待つものが頗る多かった。鴎外が董督した改訂六国史の大成を見ないで逝ったのは鴎外の心残りでもあったろうし、また学術上の恨事でもあった。
鴎外が博物館総長の椅子に坐るや、世間には新館長が積弊を打破して大改革をするという風説があった。丁度その頃、或る処で鴎外に会った時、それとなく噂の真否を尋ねると、なかなかソンナわけには行かないよ、傍観者は直ぐ何でも改革出来るように思うが、責任の位置に坐って見ると物置一つだって歴史があるから容易に打壊す事は出来ない、改革に焦ったなら一日だって勤めていられるもんじゃないといった。
だが、鴎外時代になってから目に見えない改革が実現された。陳列換えは前総長時代からの予ての計画で、鴎外の発案ではなかったともいうし、刮目すべきほどの入換えでもなかったが、左に右く鴎外が就任すると即時に断行された。研究報告書は経費の都合上十分抱負が実現されなかったが、とにかく鴎外時代となって博物館から報告書が発行されるようになったのは日本の博物館の一進歩である。