轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
ふたばていよだん
新編 思い出す人々
内田 魯庵
内田魯庵『新編 思い出す人々』。同一底本的分册已合并为一书。收入:二葉亭余談、淡島椿岳、鴎外博士の追憶、硯友社の勃興と道程、最後の大杉、斎藤緑雨、三十年前の島田沼南、美妙斎美妙、二葉亭四迷、二葉亭四迷の一生、二葉亭追録、明治の文学の開拓者、四十年前、露伴の出世咄。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 215,401 字 · 427 页
松隈内閣だか隈板内閣だかの組閣に方って沼南が入閣するという風説が立った時、毎日新聞社にかつて在籍して猫の目のようにクルクル変る沼南の朝令暮改に散三ッ原苦しまされた或る男は曰く、「沼南の大臣になるなら俺が第一番に反対運動する、国家の政治が沼南のお天気模様で毎日グラグラ変られて堪るもんか、」と。
毎日新聞社が他へ譲り渡された時、世間では十日も前から噂があったが、社員は燈台下暗しで、沼南の腹心はあるいは知っていたかも知らぬが、平の社員は受渡しの済んだ当日になっても知らなかった。中には薄々感づいて沼南の口占を引いて見たものもあったが、その日になっても何とも沙汰がないので、一日社務に服して家へ帰ると、留守宅に社は解散したから明日から出社に及ばないという葉書が届いているんだから呆気に取られてしまった。
いやしくも沼南は信誼を重んずる天下の士である。毎日新聞社は南風競わずして城を明渡さなくてはならなくなっても安い月給を甘んじて悪銭苦闘を続けて来た社員に一言の挨拶もなく解散するというは嚶鳴社以来の伝統の遺風からいっても許しがたい事だし、自分の物だからといって多年辛苦を侶にした社員をスッポかして、タダの奉公人でも追出すような了簡で葉書一枚で解職を通知したぎりで冷ましているというは天下の国士を任ずる沼南にあるまじき不信で