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にっき

日記

宮本 百合子

07 一九二一年(大正十年)

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 61,953 字 · 124 页

青空文庫

そして女性は、Good wife, if you please it, but woman is a woman と云う心持で味い働き、愛して居るのではないか。

島崎藤村氏だかが何かにフランスは流石に amoir の国だと云われたのを覚えて居るが、此は単に異性間の問題許りではなく they are all lovers of life なのではないか、若し右のような観察が正鵠を得たものだとすると、先から云われて居る、日本とフランスの国民性の類似は何処にあるのだろう。

多血質な処――mob の共通か

或は同じように曲線的な模様を好む点からか、――

同じ自然を愛すにしても、日本人の普通は、或は真の日本人は、自然に向って其を静かに眺める、其心境を愛して居るので、真個にその草、その樹を、愛で愛すのではないのではないか、

同じ all is good と云う心持も、何だか一方は、無常から一方は Hurrah! と云う心持からではないだろうか

和辻さんによって紹介された我々の祖先の心境とフランスの祖先との間に既に明らかな「意識」の差があり、其が今日までどう変化して来たか、面白い考察が行われるべきことだと思う。