轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

じろうものがたり

次郎物語

下村 湖人

01 第一部

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 159,223 字 · 320 页

青空文庫

」

「実は、その点が俺に少し解しかねるところなんだ。」

「それご覧なさい。」

「一たいどんな機みで、白状したんだい?」

「それは、私、ワシントンの話を持ち出しましたの。」

「うむ。」

「そしたら急にそわそわし出したものですから、そこをうまく畳みかけてきいてみたんですの。」

お民は、少しうわずった調子で、得意そうに言った。

「なるほど。……うむ。……」

俊亮はしきりに考えているらしかった。しばらく沈默がつづいたあとで、お民が言った。

「ですから、本気で教えてやりさえすれば、いくらかは違ってくると思いますけれど……」

「そうかね。……それで、あいつまだ小屋の中にいるのかい。」

「ええ、いるだろうと思いますけれど……」

「とにかくおれが行ってみる。」

俊亮の影法師が動いた。

次郎は、父に後れないように、急いで薪小屋にもどって、じっと息をこらしていた。

「次郎、馬鹿な真似はよせ。」

俊亮は小屋に這入ると、いきなり提灯を彼の前にさしつけて、そう言ったが、その声は叱っているようには思えなかった。

「算盤のこわれたのは、どうだっていい。お祖父さんには父さんからあやまっとくから。……だが、こわしたと言ったり、こわさないと言ったりするのは卑怯だぞ。