轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
じろうものがたり
次郎物語
下村 湖人
01 第一部
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 159,223 字 · 320 页
次郎ちゃんも学校のお帰り? ご飯まだでしょう?」
「うん、僕たべたくないや。」
「どうかしたの?」
「ううん。」
次郎は首をふった。春子はちょっと変な顔をして彼を見つめたが、
「じゃ二階に上ってらっしゃい。すぐ竜ちゃんを呼んで来てあげるわ。」
春子はそう言って奥へ行った。次郎には彼女がいつもよりよそよそしいように思われて仕方がなかった。来なければよかったというような気もした。しかし、そのまま帰るのも工合がわるくて、またぽつねんと立ったまま戸外をながめていた。
竜一が間もなく走って来た。二人はすぐ二階にあがった。次郎はつとめていつもの通りに振舞おうとしたが、やはり気が落ちつかなくて、二人の遊びはしばしば間がぬけた。春子が二階に上って来たのは、それから三十分も経ってからであった。
彼女は、父が病家から持って帰ったらしいお菓子の紙包を、二人の前にひらきながら、
「ほんとに次郎ちゃん、今日はどうしたの。学校の帰りにより道なんかして。」
「…………」
「何かまたいたずらをしたんじゃない?」
「ううん。」
「お母さんが心配なさるわよ。」
「…………」
「おかしいわね。默ってばかりいて。