轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
じろうものがたり
次郎物語
下村 湖人
01 第一部
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 159,223 字 · 320 页
従兄弟たちは、しばらく二人の様子を珍しそうに見ていたが、間もなく、ぞろぞろと小屋を出て、何処かへ行ってしまった。
「ねえ、次郎ちゃん、あれからどうしてたの。」
と、彼女の言葉は、二人きりになると、少しぞんざいになった。
「病気しなくって? 何だか少し痩せたようね。私、次郎ちゃんのこと、一日だって忘れたことないのよ。でも、お母さんのお許しがあるまでは、次郎ちゃんところへは伺わない約束なんですの。それでね、いつもこちらにお伺いしては、次郎ちゃんのことをお聞きしていましたのよ。でも、今日はよかったわね、お逢い出来て。……昨日いらしたってね。」
次郎は俯向いたまま、かすかにうなずいた。
「でも、お一人でいらしたっていうじゃないの? 随分ひどいわねえ。母さんのお言いつけ?」
「ううん。」
「では、お祖母さん?」
「ううん。」
「では、どなた。」
「父ちゃんだい。」
「お父さん? まあ。お父さんまで、そんなことを次郎ちゃんにお言いつけになるの? はっきり嫌だとおっしゃればいいのに。お父さんだって誰だって、構うもんですか。」
「だって、僕……」
「だってじゃありませんよ。次郎ちゃんは、いつもびくびくしてるから駄目ですわ。