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しのげんり
詩の原理
萩原 朔太郎
「詩の原理」第一書房 、1928(昭和3)年12月15日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 153,641 字 · 305 页
第十章 詩に於ける主観派と客観派
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故に吾人の言うべきことは、日本に於ける象徴派や高蹈派等のものが、単にその名目上での一致の外、西洋の原物とは関係のない、或る特殊の別種であると言うことだけを、はっきりと注意しておくに止める。
* 自由詩の起元は、欧洲に於ては象徴派である。しかしアメリカに於ては、これより先民衆詩人のホイットマンが、独自のユニックな散文詩形を創造している。けだしアメリカの如きデモクラシイの代表的国家に於て、早く自由律の詩が生れるのは当然である。
** 詩が美術に近く様式するのは、もちろん単に外観上の見えにすぎない。本質に於ては、やはり象形によって音楽のように情象するので、決して小説の如く描写しているのではない。しかし何れにせよこの行き方は、言語の特質を生かすべき、正道の表現にはずれている。
第十章 詩に於ける主観派と客観派
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以上、本書の各章を通じて論証し来ったように、詩の本質は「主観」であり、実に主観以外の何物でもない。詩とはこの主観的なる精神が、主観的なる態度によって言語に表現されたものを言うのである。然るに此処に考うべきは、詩それ自体の世界に於て、また特に主観派と言うべきものと、客観派と言うべきものとが、互に対立するという事実である。