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しのげんり

詩の原理

萩原 朔太郎

「詩の原理」第一書房 、1928(昭和3)年12月15日

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 153,641 字 · 305 页

青空文庫

第十三章 日本詩壇の現状

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著者はこれについて興味ある研究を持っているけれども、此処に発表する余頁のないのを遺憾とする。

尚、五七音中に於ける小分の句節(例えば五音の小分された三音二音)は、法則の外に置かれる自由のもので、この組合せを色々にすることから、特殊の魅力ある音律を作り得る。故岩野泡鳴はこの小分の音律を法則しようと試みたが、かくの如きは歌の特殊な「調べ」を殺し、自由のメロディーを奪うもので、最も無意味な考である。

第十三章 日本詩壇の現状

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明治以後に於ける「新しき日本」の詩は、大別して二つの系統にわかれて来た。一は和歌俳句の伝統的詩形によるもので、一は新日本の革新から、欧風の新しき詩を創造しようとする一派であった。しかし明治の当初にあっては、和歌等の伝統詩形によっているものも、精神に於ては後者と同じく共に新日本の世界的進出を考えていた。即ち彼等は、その国粋の詩形に新時代の情操を盛ろうとしていた。然るにその後、文壇に於ける自然主義の思潮――は日本に於ては、それが反動的な国粋主義として帰結した。――と共に、次第に彼等は形式の中に巻き込まれ、遂に全く島国日本の伝統に還ってしまった。