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しのげんり
詩の原理
萩原 朔太郎
「詩の原理」第一書房 、1928(昭和3)年12月15日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 153,641 字 · 305 页
第四章 抽象観念と具象観念
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またロマンチストの中にも、理念を異にし気質を別にするところの人々が居る。以上次第に章を追って、これ等の区別を判然とするであろう。
第四章 抽象観念と具象観念
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前章に述べた如く、主観主義の芸術は「観照」でなく、現実の充たされない世界に於て自我の欲情する観念(理念)を掲げ、それへの止みがたい思慕からして、訴え、歎き、哀しみ、怒り、叫ぶところの芸術である。故に世界は彼等にとって、現にあるところのものでなくしてあるべきところのものでなければならないのだ。
ではその「あるべきところの世界」は何だろうか。これすなわち主観の掲げる観念であって、各々の人の気質により、個性により、境遇により、思想により、それぞれ内容を別にしている。そして各々の主観的文学者は、各々の特殊な観念から、各自の「夢」と「ユートピア」とを構想し、それぞれの善き世界を造ろうと考えている。しかしながらこのイデヤの中には、概念の定義的に明白している、極めて抽象的な観念もあるし、反対に概念の殆ど言明されないような、或る縹渺たる象徴的、具象的な観念もある。
先ず第一に、概念の最も判然としているものをあげれば、すべての所謂「主義」