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Japanische Klassiker mit Furigana

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つたかずらきそのかけはし

蔦葛木曽棧

国枝 史郎

Lesen Sie 蔦葛木曽棧 (つたかずらきそのかけはし) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 335.908 Zeichen · 669 Bildschirme

Aozora Bunko

すると紋太夫も鹿爪らしく、同じ言葉を繰り返すのであった。

「いざご返答なさるよう」と。

「上使の趣き承まわった」甚五衛門はこう云って頭も下げず嘲笑ったが、

「返答を聞きたいと云われるなら甚五衛門しかと申し上げるによって、忘れずに殿に申し伝えられい――我らが主人義明公は、本来馬鹿者ではござらぬが魔性の女に魅入られて近来白痴けになり申した。我ら再三諫言したれど妖婦の甘言に遮られて益※(二の字点、1-2-22)暗愚の振る舞いをされ、京師の足利将軍にさえその名を知られたこの甚五衛門を、事もあろうに閉門をされ、木曽一国の政治向きを佞臣輩にお任せなされ、腹背敵を受けるに及んでにわかに我らを用いようとされても魔性の女を退けられぬ限りはこの甚五衛門承知致さぬ旨は迅くに以前に申した筈。それを再び使者をもって我らに強制なされようとはいよいよもって白痴けな振る舞い。ただただ呆れるばかりでござる。『君臣を視ること犬馬の如くんば臣君をみること国人の如し』と既に孟子も申しておる。されば我らも義明公を主君と思わぬばかりでなく仇敵の如く思いおる。仇敵に仕える汝ら二人、首打ち落とすが本来なれど上使と名乗る名に免じて一命だけは助けてくれよう。