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Japanische Klassiker mit Furigana

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つたかずらきそのかけはし

蔦葛木曽棧

国枝 史郎

Lesen Sie 蔦葛木曽棧 (つたかずらきそのかけはし) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 335.908 Zeichen · 669 Bildschirme

Aozora Bunko

愛の力で

公達だなどと厭な言葉だ。それに俺は飛鳥井家からは最近勘当された身だ、そういう云い方は止めてくれ」

「とは云え高貴のご身分でござればやはり公達に渡らせられまする」

益※(二の字点、1-2-22)地丸は慇懃に、また丁寧に扱おうとする。それがどうやら右京次郎には迷惑心外であるらしい。

愛の力で

「おい、地丸、ハッキリと云うがな、渡らせられるとか、ご身分だとか、そういう敬語を使うなら、俺は一切返辞をしないぞ」

「なるほど」と地丸はそれを聞くと会心の笑みを湛えたが、「そうまでお前が云うのならこちらも言葉を改めようか」

「その意気その意気! それがいい」

「そこで貴様に聞くことがある」

「おお何んでも聞くがいい」

「何故人夫を煽動した?」

「何? 煽動! 馬鹿を云え! 俺は正義を説いたまでよ」

「何、正義? 正義を説いたと?」

「おおさ、正義を説いたまでよ」

「何故脱走を企てたか」

「脱走などとは無礼な言葉、束縛の鎖を解いてやったのさ」

「なぜ人里へ逃げようとした?」

「奴隷の世界から人類の世界へ、憐れな囚人を放したまでのことさ」

「何んの権利でそういう事をした」

「権利ではない。愛をもってだ!」