Japanische Klassiker mit Furigana
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つたかずらきそのかけはし
蔦葛木曽棧
国枝 史郎
Lesen Sie 蔦葛木曽棧 (つたかずらきそのかけはし) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 335.908 Zeichen · 669 Bildschirme
勾玉管玉の魔力
南無麗人族様、南無麗人族様! さあさあお前達も拝め拝め! 何をマゴマゴしているんだ」
眷族どもを睨み廻わした。
眷族どもは一斉に、額を土にすり付けすり付け、讃美とお礼の言葉を云った。
「これ待て待て、そう拝むな」
米主は苦笑を浮かべたが、
「もちろん米はうんとやる。一年二年食いつづけようが、食い切れないほどくれてやる。しかしどうも只ではやれない」
「え?」土彦は顔をしかめた。
「と云って何もお前達から、返礼を受けようとは思わない」
「はいはいさすがはお上品の、麗人族様でございますな」
「ただし一つ希望がある」
「へへえ、何んでございましょう?」
「聞けばお前は双玉の原の、二人の巫女の宝物、勾玉管玉とを盗み取ったそうだな」
「とんでもないことでございます」土彦はにわかに用心深く、左手に握った二つの玉を、いよいよしっかり握りしめた。「何をあなた様おっしゃるやら、途方途轍もない出鱈目で」
「ふうんそうか、嘘なのか。そいつはどうも失望したな」
「え、失望とおっしゃいますと?」
「うん、俺は失望したよ、と云うのは二つのその玉は、魔法の玉だと聞いたので、その玉で魔法を使って貰い、その魔法が成功したら、その褒美としてうんと沢山、米をやろうと思ったのさ。