Japanische Klassiker mit Furigana
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つたかずらきそのかけはし
蔦葛木曽棧
国枝 史郎
Lesen Sie 蔦葛木曽棧 (つたかずらきそのかけはし) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 335.908 Zeichen · 669 Bildschirme
迫る武者押し
その時、廊下を走る音がして、間の襖がサッと開いたが、
「お頭! 大変でございますよ!」
それは鳶の鳥市であった。
「おお鳥市か? どうしたのだ※(感嘆符疑問符、1-8-78)」
「大軍が攻めて参りました」
「水晶山の人足であろう?」
「そんなものではございません! 甲冑武者でございます」
「甲冑武者だ? 莫迦なことを云え!」
「いえいえ本当でございます」
「しかし俺には信じられぬ」
「しかも大勢でございます」
「で、この山へ寄せて来たのか?」
「ハイさようでございます」
「麓の守備は厳重であろうな?」
「第一の固めは破られました」
そこへ第二の注進が来た。それは鎌髭の権であった。
「おお鎌髭か。様子はどうだ?」
「第二の固めを破られました」
「えい、痴けめ! しっかりしろ!」
そこへ第三の注進が来た。
「様子はどうだ? 敵は何者だ?」
「それがさっぱりわかりません」
「守備はどうだ? 守備はどうだ?」
「第三の固めを破られました」
「この意気地なしめ! 大馬鹿者め!」
そこへ第四の注進が来たが、それは山寨の副将たる千坂杢之介成政であった。数本の矢を鎧に立て所々に血を浴びている。
「おお杢之介、敵は何者だ※(感嘆符疑問符、1-8-78)」