Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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つたかずらきそのかけはし

蔦葛木曽棧

国枝 史郎

Lesen Sie 蔦葛木曽棧 (つたかずらきそのかけはし) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 335.908 Zeichen · 669 Bildschirme

Aozora Bunko

黄金の包み

右門は胸を押しひろげた。

黄金の包み

「切腹すると申すのか?」

甚五衛門はカラカラと哄笑した。

「それこそ本当の犬死にじゃ。犬死にするような大馬鹿者は、爾来この方の子ではないぞ!」

「え、子でないと仰せらるると?」

「勘当するということじゃ!」

「それは余りでございます!」右門は甚五衛門の袴に縋り、「何咎もないこの私を、理由も仰せられず勘当とは、唐天竺にもござりませぬ。勘当遊ばすなら遊ばすよう、その訳をどうぞこの私に、お話しなされてくださりませ!」

「理由は云わずと知れたことじゃ! いったいその方という人間は、いやに馬鹿堅くて融通が利かぬ。融通の利かない人間だから、殿から山吹を所望されると、許婚でござるの不義でござるのと、大騒ぎをして立ち廻わる。もしそれがこの父であろうものなら、二つ返事で献上して、その代りに知行でも増して貰う。これが当世というものじゃ! そればかりではない。その方が、殿のお言葉に従わぬとなると、縁に連らなるこの父も、ご不興蒙むるは知れたことじゃ。とするとその方という人間は、殿に対しては不忠となり父に対しては不孝となる。不忠不孝の人間なら勘当するのは当然じゃ」